『JA共済』と『生命保険』、何が違う?
この記事が初見の方は、『共済』と『生命保険』、何が違う?その1からご覧頂いてからの方が分りやすいかもしれません。
前回は、『共済』と『生命保険』の違いについて書きました。
結論としては、
細かいところは異なるが、ほぼ同じモノ
でした。
結論としては、
細かいところは異なるが、ほぼ同じモノ
でした。
今回は、前回示した4点の内、①JA共済の特徴を書きたいと思います。
※農家組合員以外の方でも、「共済出資金」を払えばご利用になれます。出資金額はそれぞれのJAで変わりますので、お近くのJAにお問い合わせください。
JA共済
加入対象者
農協(JA)の組合員、およびその家族※農家組合員以外の方でも、「共済出資金」を払えばご利用になれます。出資金額はそれぞれのJAで変わりますので、お近くのJAにお問い合わせください。
種類
①たくわエール
民間生命保険の「養老保険」に相当するものです。・共済期間(保障期間)は5~10年。・加入できる年齢は6~85歳。・保障内容は「死亡」「介護」「満期」。・加入時、医師の診査は不要。職業などの”告知”で加入できる。・掛金は一時払い・積立利率は毎月変動。などが特徴です。
ちなみに、「養老保険」とは「生死混合保険」の1種。
保障期間内に死亡しても、保障期間終了時に生存していても”保険金”(生存時は”満期給付金”と呼称)が貰える保険。
そして、その死亡保険金・満期給付金は同額です。
保障期間内に死亡しても、保障期間終了時に生存していても”保険金”(生存時は”満期給付金”と呼称)が貰える保険。
そして、その死亡保険金・満期給付金は同額です。
万一のときの保障と将来の資金作りを両立させた共済ですが、どちらかというと「将来の資金作り」の意味合いの方が大きいです。
②べすとけあ
民間生命保険の「終身医療保険」に相当します。・共済期間(保障期間)は終身(一生涯)。・加入できる年齢は0~75歳。・保障内容は「入院」「通院」(選択有無あり)、特約付加で「死亡」「所得(収入)保障」など・「養老生命共済」「こども共済」の満期資金を原資として掛金に充当することで、毎回の掛金負担を軽減可能。などが特徴です。
一生涯医療保障が欲しい、という方はこれで大丈夫かと思います。
ただ個人的には、この保障内容なら「県民共済」の方が掛金が安いのでそちらをお勧めします。
「県民共済」については、また後日。
120タイプと365タイプがありますが、これはそのまま「保障されている入院日数の違い」と思ってください。
ただ個人的には、この保障内容なら「県民共済」の方が掛金が安いのでそちらをお勧めします。
「県民共済」については、また後日。
120タイプと365タイプがありますが、これはそのまま「保障されている入院日数の違い」と思ってください。
③せるふけあ・がんばるけあ
民間生命保険の「定期生命保険」、「定期医療保険」に相当します。・共済期間(保障期間)は5~10年。・加入できる年齢は『せるふけあ』は6~49歳、『がんばるけあ』は50~75歳。・保障内容は「入院」「手術」「死亡」。『がんばるけあ』は条件を満たせば健康祝金を給付。などが特徴です。
とりあえず医療保障が欲しい方はこれで構わないと思います。
なぜなら、掛金が圧倒的に安いからです。
なぜなら、掛金が圧倒的に安いからです。
『せるふけあ』
20歳男性で「入院共済金(入院給付金)日額」5000円、共済期間10年の掛金は
1155円。
20歳男性で「入院共済金(入院給付金)日額」5000円、共済期間10年の掛金は
1155円。
『がんばるけあ』
50歳男性で「入院共済金」5000円「、特定損傷特約」5万円、死亡給付倍率‐1000倍、共済期間5年の掛金は
6255円。
ちなみに60歳男性が同条件で加入した場合、10845円です。
50歳男性で「入院共済金」5000円「、特定損傷特約」5万円、死亡給付倍率‐1000倍、共済期間5年の掛金は
6255円。
ちなみに60歳男性が同条件で加入した場合、10845円です。
④こども共済
民間生命保険の「学資保険」に相当します。・共済期間(保障期間)は、18歳満期・10歳満期・22歳満期。・加入できる年齢は0~11歳。・医療特約あり。・給付金支給は3歳・6歳・12歳・15歳・18歳などが特徴です。
この「こども共済」は、一般的な学資保険と変わらないので好みで選んでもいいと思います。
1つ利点を挙げるなら、この『こども共済』の給付金は『べすとけあ』に充当することができ、『べすとけあ』の掛金を安くすることが出来る・・・というものです。
1つ利点を挙げるなら、この『こども共済』の給付金は『べすとけあ』に充当することができ、『べすとけあ』の掛金を安くすることが出来る・・・というものです。
・終身年金タイプと、定期年金タイプがあります。・加入時、医師の診査は不要。職業などの”告知”で加入できる。・利率は5年目までは固定、6年目以降は1年毎に市場と照らし合わせて見直されます。・6年目以降は1年毎に利率が見直されますが、最低の利率は保障されています。・一旦増加した年金額は、減りません(ラチェット式)。などが特徴です。
終身年金タイプは、10年もしくは15年の保障期間が付いています。
これは、初めての年金支給日からの起算です。「死亡してから、」では”ない”ので注意してください。
定期年金タイプは5年、10年、15年の3つが選択できます。
年金原資の金額が同じ場合、年金額の多さは5年定期が一番多く、10年定期>15年定期>10年保障終身>15年保障終身、の順になります。
これは、初めての年金支給日からの起算です。「死亡してから、」では”ない”ので注意してください。
定期年金タイプは5年、10年、15年の3つが選択できます。
年金原資の金額が同じ場合、年金額の多さは5年定期が一番多く、10年定期>15年定期>10年保障終身>15年保障終身、の順になります。
現在、民間生命保険会社が「変額保険」の新規加入をストップしているところが多いので、加入条件を満たしていて、将来(老後)の生活資金に不安を抱えていらっしゃるのなら、考える余地は有りだと思います。
⑥定期生命共済
民間生命保険の「長期定期保険」、「初期低払い戻し金型定期保険」に相当します。これは、法人化されている農協(JA)の組合員で経営者になられている方向けです。
「途中解約」が”大前提”の共済です。
・共済期間(保障期間)は、90歳もしくは99歳まで。・保障内容は「死亡」、特約付加で「入院」「通院」「ケガ」など。・掛金払込満了期間を5年・10年・15年・80歳で選択可能。などが特徴です。
では、なぜ「途中解約」が”大前提”なのでしょうか?
まず、この『定期生命共済』は経営者の死亡保障もさることながら、『たくわエール』と同じく「将来の(法人の)運転資金」や「多額になりがちな経営者の退職金」を準備する性格を多分に持った共済です。
そして、この性格を持つことになった理由が2つあります。
1つ目が「節税対策」、2つ目が「解約返戻金」です。
そして、この性格を持つことになった理由が2つあります。
1つ目が「節税対策」、2つ目が「解約返戻金」です。
1つ目「節税対策」は掛金に関係してきます。
「共済掛金」は福利厚生費などの「必要経費(損金)」に参入できます。その分経理上は”利益”は少なくなりますが、法人税などの”税金”も少なくなります。
しかし、「共済掛金」は預けてある格好になるので、何年後かにその共済を解約すればその「共済掛金」は、全額ではないものの「返ってくる」形になります。
要は、経理上には出てこない「含み益」と見ることができます。
「共済掛金」は福利厚生費などの「必要経費(損金)」に参入できます。その分経理上は”利益”は少なくなりますが、法人税などの”税金”も少なくなります。
しかし、「共済掛金」は預けてある格好になるので、何年後かにその共済を解約すればその「共済掛金」は、全額ではないものの「返ってくる」形になります。
要は、経理上には出てこない「含み益」と見ることができます。
そして2つ目「解約返戻金」です。
『定期生命共済』(民間生命保険の「定期生命保険」も同意)の解約返戻金は、契約終了時にはゼロになります。(その理由はここでは割愛します。)
ということは、保障期間内のどこかで必ず解約返戻金額のピークがきます。
図にするとこうなります。図の縦軸が「金額」、横軸が「年月」です。
『定期生命共済』(民間生命保険の「定期生命保険」も同意)の解約返戻金は、契約終了時にはゼロになります。(その理由はここでは割愛します。)
ということは、保障期間内のどこかで必ず解約返戻金額のピークがきます。
図にするとこうなります。図の縦軸が「金額」、横軸が「年月」です。
そのピーク時に解約すると、今まで掛けてきた掛金(既払込掛金)の80~95%返ってきます。
そして、「節税対策」してきた金額を加味すると、その金額は今まで掛けてきた掛金(既払込掛金)に対し、100~140%くらいになります。
そして、「節税対策」してきた金額を加味すると、その金額は今まで掛けてきた掛金(既払込掛金)に対し、100~140%くらいになります。
掛金額や掛けた期間(最低10年)にもよりますが、この2つの理由により「途中解約」が”大前提”となります。
以上が主な『JA共済』の特徴と種類です。
ほかにも『がん共済』などがあります。
加入条件を満たしていて、これから「生命保険」に加入しようとされている方なら、検討する案件の1つに加えてもいいと思います。
ほかにも『がん共済』などがあります。
加入条件を満たしていて、これから「生命保険」に加入しようとされている方なら、検討する案件の1つに加えてもいいと思います。
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